昨秋発表した「絵和紙」作品(障子アート)のこと

2018.06.25

先日、和紙の厚みの差で絵画や模様を浮かび上がらせる透かし和紙「絵和紙」についてご紹介しましたが、今回は、その絵和紙作品についてお話します。

昨秋、西嶋は京都・泉涌寺と東本願寺渉成園で、初めて絵和紙のみ障子作品を奉納しました。
※掲載している写真は、11月に泉涌寺で撮影したものです。

みなさんもご存じのように、障子に貼られる和紙といえば、白地で向こう側は見えないものが使われますが、西嶋は、障子和紙に背景が透ける「絵和紙」を使い、さらには、障子の向こうの景色とも合わさて見られような表現ができればと制作にとりかかりました。

泉涌寺、東本願寺渉成園ともに、中庭に美しい紅葉があることから、紅葉が見える部屋の障子に紅葉を描いた絵和紙を貼って、写真のように「自然の紅葉」と「和紙の紅葉」のコラボレーションを実現しました。

この障子アートをご覧になった方には「繊細できれい…」「透かし模様が絵になっているなんて」などと関心を寄せていただきました。このような好意的なお声がけはとても励みとなり、現在も、この絵和紙を使った新たな作品づくりに挑戦しています。

今年は、9月に催行します日本橋三越の個展でも披露させていただく機会がありますので、その際にまたご紹介できればと思います。

西嶋豊彦事務所
竹田陽平